ロビンフッド族の乱について思うこと #925

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一連のロビンフッド族とヘッジファンドとの争いを今更ながらでありますが自分なりに整理してみます。ただこういうのってそもそもの発端を見てしまうと事の概要が見えてしまうような気がします。ではそのそもそもの発端とはなんだったのでしょうか。それはロビンフッド族と呼ばれる個人投資家たちが自分の投資がうまくいかず、もしくは更なる大きな利益を求めてどこか大きなものへ(少し抽象的ですみません)そのルサンチマンをぶつけに向かっていった、というのが事の発端のように思えます。そしてその標的となったのが空売りを専門としているヘッジファンドだったわけです。

 

そもそも空売りという行為は株価の下げを予想して自らの資金を投じるわけです。この空売りという行為は時々“良くない”としてバッシングを受けます。ましてや空売りを専門としてお金を稼ぐというヘッジファンドは標的とされやすいというのも理解できます。そして空売りという行為は自らの予想と外れて株価が上昇した場合、その株買い戻さなくてはいけません。買い戻さなくては自らの損失をどんどん増やすことになります。そこに目をつけたロビンフッド族は掲示板で一丸となって買いを募って一気に買い向かったというわけです。そしてGAM、ゲームストップの株価は一気に急騰し空売りヘッジファンドは泣く泣く買い戻し更に株価は急騰する、ショートスクイーズいわゆる踏み上げ相場が起こったわけです。

 

そして現在は色々なところでショートスクイーズが起こっていてぼろ株と呼ばれる不人気な株達の株価が急騰するということになっているのです。

ではこのロビンフッド族とヘッジファンドの争いはロビンフッド族の勝利として幕を閉じるのでしょうか。もちろんそれほど単純に物事は終わりませんよね。というのも株価というのは当たり前ですが誰かが株を買うから株価が上がるのです。ということは永遠に株価が上昇させようと思えば誰かが永遠に株を買わなくてはいけません。もちろんそんなこと誰にもできませんよね。ということでこのロビンフッド族の株価急騰もいつかは沈静化していくのだと思います。

 

ではこの急騰していった株価が下がってくるときいったい渦中の投資家達はどんなことをしているのでしょうか。それは自分だけがいち早く利益のあるうちに逃げようとするわけです。しかし我先にと一斉に逃げると自分の買った株が損するかもしれません。では何をするかというと掲示板やSNSでは自分はさも逃げないように振る舞ってみたり、さも買っているかのように振る舞うわけです。そして自分だけはこっそりこっそり抜けていくのです。つまり実の所、ロビンフッド族の標的は空売りをするヘッジファンドではなくて名も知らない手を取り合っていた隣人だったわけです。憎むべきは隣人というわけです。

最後にこの一連の騒動はちょっとした騒動になるのかもしれません。そしてこういうロビンフッド族が担いで急騰する株には手を出すべきではないと思います。それよりもこの騒動をよく観察をして調べて何が起こっているのかを学び自らの投資行動に活かすのが正しい振る舞い方だと思います。学ぶべきことはたくさんあると思います。

今日もブログを読んでいただきありがとうございます。

しかし世の中というのは複雑なようで単純であり、単純なようで複雑なものなのですね。投資活動というよりもそれよりも大きなところでの学びとなった気がします。

それでは今日もみなさまにとってより良い一日となりますように。